奈良県内で築約50年を超える昔ながらの木造住宅。今回は、四間取りの和室や、居間、DKを「安心・快適に、リノベーション」することをテーマにリフォームのご依頼を葛城市のお客様から頂きました。現在進行中の耐震・断熱・バリアフリーリフォームのレポートです!
◆現地調査と耐震診断からスタート
改修に先立ち、まずは一級建築士による詳細な現地調査と耐震診断(一般診断+精密診断)を実施。
初期の診断では倒壊の可能性が高いとされていた住宅でしたが、補強計画により構造評点1.0(一応倒壊しない)レベルまで改善できる見込みが立ちました。
詳細な計算書を、出来るだけ分かりやすく説明するように努めています。
こういう耐震診断レポートを作成し、
詳細な計算を、レポート(上の写真は一部です)書類で作成し、お客様に出来るだけ分かりやすいようにご説明しています。
◆耐震補強:構造の再設計と「かべ大将」の導入
構造補強では、耐震壁(大建工業「かべ大将」)などで補強。
さらに、木製の筋かいや、筋かい金物なども適切に配置し、また柱頭・柱脚の金物補強(タナカ金物など)も施しています。
今回は、四間取り(いわゆる田の字型)の和室に耐震壁を計画しました。
耐震を考えるにあたり、今の壁を強くすること、さらに壁を増やすことが出来ないか、また住みながらのリフォームをどう実現するか、かなり工夫が必要でした。
障子を撤去し、
柱を増設。そして、耐震かべ(かべ大将)を設置。
新しい柱も、塗装などし、現在のお部屋に馴染むように整えました。
その他の部屋でも、壁を撤去し、
筋かい、そして筋かい金物を設置しました。
◆断熱改修:床から快適に
冬の底冷え対策として、床下にスタイロエースⅡ(断熱材)を敷設。
根太の間に隙間なく施工し、床全体の断熱性能を向上させました。
土壁も見える、LDK。
床の下地も、バリアフリーのために高さを調整した上で、断熱材を隙間なく入れています。
古い住まいになりますと、土壁や、家の木材の痛みなど、なかなか簡単にいかない部分も。
お客様にもご理解、ご協力を頂き、職人さんが一生懸命かたちにしていってくれています。
また完成しましたら、まとめてレポートします!